「ねぇ、千石さん。」


――なに？


「俺ね、あんたの事が好きなんだ。」


――うん、知ってるよ。


「ホント、あんたってむかつくよな。」


――メンゴ。オレもだよ切原君。


「・・・・知ってる。」


――そりゃそうだ。


「・・・・・でも、いつかは俺たち、大人になる。」


――急にどうしたの？


「うん、なんとなく。」


――なんとなく、ね。


「・・・・・ずっとこのままだったら良いのに。」


――切原君？


「千石さん、もし、さ。」


――もし、何？


「あんたが・・・・・。」


――俺が？


「・・・・・・良いや、何でもない。変なこといってゴメン。」


――切原君。どうかしたの？


「ううん、ホントに何でもないっす。・・・・何でも、ない。」


――そっか。


「千石さん、俺、ホントにあんたのこと好きなんだ。」


――さっきも聞いたよ？それ。


「うん、何度でも言ってやる。だって・・・。」


――何？


「あんたはいつか、大人になっちゃうから。」


――どういうこと・・・？


「でも多分、俺は今のまま。このまま、だから。」


――ねぇ、やっぱりおかしいよ。どうしちゃったの？


「その時は置いてっちゃっていいっすから、俺のこと。」
















































「だから、それまでは・・・・・」






















































「・・・・・・・・・・・・・・忘れないで。」