「アレルヤは、おのれの目指す世界のためなら死も厭わない?」
「・・・いきなりどうしたんだい?」
僕の問いに曖昧な笑みを浮かべてがこちらを見た。
「特別どうしたってことはないんだ。ただ、ちょっと訊いてみたかっただけ。」
変なこと訊いてごめんね、と言って立ち上がり、部屋を出て行こうとする。
「・・。」
「アレルヤ、俺はね?」
ドアの前で立ち止まって振り向かず、が言う。
「いつだって・・・祈ってるん、だよ。」
ゆっくりと近づいて、震える背中を抱きしめた。
「・・・何を?」
下を向いて涙をこらえるように浅く息をして。
が、小さく、それでもはっきりと発した言葉。
「うん、そうだね・・僕も、そう願っているよ、。」
ただただ、やさしい声でそう言って、抱きしめてあげることしかできなかった。
きっとだってわかっているはずなのに。
そんなもの出来もしない願いだということ。
だけど、それでも、僕たちは。
みんなの毎日が
幸せなものであればいいと、
心から、願った。