明日真的萌シチュエーションその2。
『依存する双子』
ふれあった指先から。
ふれあった唇から。
伝わる体温は、
ボクのものでもあり、
キミのものでもある。
「やっぱり・・・ダメ、だよ。」
「どうして?」
拒絶するように背けられた顔を覗き込む。
「だって・・・。」
不安げな表情。
ボクはぎゅっと優しく手を握ってあげた。
それでも表情を曇らせたまま、あげくには俯いてしまう。
「・・・だって、ボクはキミのことが好きなんだよ?何がいけないの。」
「・・僕だって、好きだよ。だけど・・・ダメなんだよ。僕たちは。」
ぎゅっと強い力で握り返された手を見つめた。
ボクと同じ手。
頬に手を伸ばして、俯いた顔を上げさせる。
ボクと同じ顔。
「だけど、ボクたちだってひとりひとりのニンゲンだ。」
愛し合って何がいけないんだ。
「ひとりひとりのニンゲンだけど、もともとはひとつだった。僕たちはひとつ、だった。」
ボクと同じ声で告げられる。
とたん、なぜかぽろぽろと涙がこぼれだした。
ボクも。
目の前の彼・・・もうひとりの僕も。
「だけど、ボクはキミが好きだよ。大好きだよ。何がいけないの?
どうして、キミがいいのに、キミじゃダメなの?」
「僕だって、君が大好きだよ。君だけを愛してるよ。
だけど。君はダメなんだ、愛しちゃいけないんだ。」
泣きじゃくるボクを抱きしめながら、同じように泣きじゃくるキミ。
どうして、ボクはキミと同じで。
君は僕と同じなんだろうね。
キミだけは同じじゃなかったら良かったのに。
全部全部違っていたらよかったのに。